シロオビフユシャクとユキムカエフユシャク
(Alsophila japonensis & Alsophila inouei)

シロオビフユシャク(写真左) オス(cat.2153) 05.12.23 神奈川県丹沢 開張35mm
「フユシャク」と呼ばれる寒い時期に発生するシャクガ科フユシャク亜科の蛾で、山地にも平地にも全国的に産する普通種。メスは翅が退化しており、無翅。発生は寒冷地や山地のほうが若干早く、10月頃から発生する個体もあるらしい。平地や低山地では年末から2月にかけてみられる。大きさは変異に富み、開張30mm前後を最小として開張40mm弱ほどのものがいる。山地に産する個体は小さいものが多い傾向にある。多数の食草が知られており、採集において困難な種ではない。
ユキムカエフユシャク(写真右) オス(cat.----)94.12.10 神奈川県丹沢 犬越路林道 開張--mm 写真提供:がいすと氏
シロオビフユシャクから大図鑑以降、中島氏により分けられた種で、食草であるヤマハンノキのある場所に産する。そのため平地では得られず、約標高700m以上の山地に産する。現在記録は北海道・本州からで、南は東海地方までで、中国・四国・九州・沖縄などからは記録はない。10月上旬〜12月上旬に発生し、山地性のシロオビフユシャクとかぶる時期があるので注意を要する。神奈川丹沢では11月下旬頃の発生のようだ。筆者が12月中旬にヤビツ峠(標高780m)で採集した個体はすべてシロオビだった。
比較ポイント

左:シロオビフユシャク 右:ユキムカエフユシャク
[前翅]
- 赤線で示した部分、シロオビでは外横線が前縁付近で強く角をなすが、ユキムカエではほとんど曲がらない。
- 青矢印で示した、内・外横線がシロオビよりユキムカエのほうが太い場合が多く、ユキムカエのほうが全体的に白っぽい印象。
- 緑矢印で示した脈上と横脈が強く出る傾向にある。
- 翅幅がユキムカエのほうが若干狭い印象。
(注)図示した標本写真は撮影条件下が違うため、生ずる色味の違いは考慮いただきたい。
[後翅]
前翅と同じく白線の太さにより、ユキムカエのほうが若干白っぽく見える。
[開張]
両種ともに開張30mm〜38mmでほぼ同じ大きさ。
写真

ユキムカエフユシャク♂ 2006/12/08山梨県甲州市 (画像提供 一寸野虫さん)

ユキムカエフユシャク♂ 2007/11/30山梨県富士河口湖町 (画像提供 DX-9さん)

ユキムカエフユシャク♂ 2007/11/30山梨県富士河口湖町 (画像提供 一寸野虫さん)
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