ミヤマオビキリガとテンスジキリガ
(Conistra grisescens & Conistra fletcheri)

ミヤマオビキリガ(写真左)(cat.3705) 06.2.22 神奈川県相模原市大沼 開張39mm
全国的に分布する、越冬キリガの代表種。発生や活動期はカシワオビキリガとほぼ同じで10月〜11月に羽化し、越冬した後早春活動する。平地の雑木林では同時に採集される事が多い。関東以西の平地では本種が優先種で、関東以北ではテンスジキリガが優先種となってくる。3月頃になると春キリガと混在するので、それ以前の糖蜜で採集するのが有効だろう。翅の変異は激しく、カシワオビキリガやテンスジキリガと混同されやすい。
テンスジキリガ(写真右)(cat.3707) 06.3.12 神奈川県秦野市丹沢(標高約780m) 開張37mm
越冬キリガで、北海道から九州まで全国に分布するが、関東以西では高標高地のブナ帯を中心に産し、関東以北では本種のほうが優先種となっている。故に関東以西の平地の雑木林などではほとんど産しない。変異はあるがほぼ安定しており、ミヤマオビキリガほど激しく変異しない。対馬では今までミヤマオビやカシワオビを産せず本種のみ生息しているとされていたが、最近対馬在住のyohbo氏により、カシワオビキリガが対馬に産する事が分かった。今後も調査が必要であろう。
比較ポイント

左:ミヤマオビキリガ 右:テンスジキリガ
[前翅]
- 赤線で示した内横線がミヤマオビでは若干湾曲するが、テンスジでは内側に向かってほぼ真っ直ぐに走る。テンスジのこの特徴は変異があまり無く、比較的安定している。
- 翅幅がテンスジは狭く、細長い。ミヤマオビはそれに比べ太い。
- 青色で示した眼状紋はテンスジでは白色に縁取られ、ナナメに楕円を成す。ミヤマオビでは変異があり、正円にちかくなるものもあるが、テンスジほど傾かない。
- 翅脈が、テンスジではハッキリとでる個体が多い。
- 緑矢印で示した腎状紋内の黒点はテンスジではミヤマオビほどハッキリと現れない個体が多い。
[色]
ミヤマオビは黒っぽく、テンスジは褐色の場合が多いが両種ともに変異がある。
[開張]
テンスジキリガは35mm〜40mmで、ミヤマオビキリガ及びカシワオビキリガより若干小さいものが多い。
参考

テンスジキリガ 06.3.12 神奈川県秦野市丹沢 開張36mm

テンスジキリガ 06.3.26 山梨県塩山市三窪高原 開張36mm
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