2016年12月28日-2017年1月5日 ラオス遠征  藤平、中尾
今回の夜間採集用機材:ガイドのKhambounが発電機、安定器を用意、日本から100W水銀灯1灯を用意、予備に中尾も20W誘蛾灯1本、20W電球型誘蛾灯2本、220W変圧器を用意、沼田氏が2013年に日本から持ち込んだタープテントをカンブンさんに持参するように指示したが、何故か屋根がなし。それでもフレームを組み立てる必要なく、野外採集では十分に役立った。
撮影機材:ミラーレスデジカメ、パナソニックG3:マクロレンズLEICA DG MACRO 45mm/F2.8、サンパックのリングストロボauto16Rを用意。
採集用機材:六本脚のプラスチック殺虫管、酢酸エチル千葉博物館の斉藤さんから分けてもらう。大型蛾用のアンモニア水と注射筒、ミラータイプのカーテンから自作した白布持参。
日時場所 画像とコメント
2016/12/28
バンコック空港からビエンチャン
成田空港で14:30pmに藤平さんと落ち合う。保険の手続きした後、私のプレミアゴールドカードでラウンジに入りのんびり。17:30発タイ航空TG677便で成田発。機内は2階建てになっているのに気づく。まだB747使っているのかと思いシートの安全資料みるとA380だと気づく。もっと広いのかと思っていたらそれほどたいしたことは無し。でも離陸始めると、とても静か。機外の音があまり響いてこない。初めての経験を楽しむ。1階部分はほぼ満席。これならこの機体を飛ばす意味あり。10:30頃定刻にタイ・スワナムープ空港に着陸。ただし、やはり入国に時間かかり、空港近くのラートクラバンのホテルにチェックインしたのは翌日になってから。気温25℃以上、冬の日本から着てきたパーカーが暑い。
 
2016/12/29
ビエンチャンからカシホットスプリング
午前中11:20のTG570便でスワナムープを離陸し、ビエンチャンに向かう。成田からタイまでの機内と異なり、全く日本人がいない。まあ、ラオスは日本人にとってビジネスにも観光にも魅力ない場所。ビエンチャン空港が新しくなっている。建物は同じだが、内部が多少リノベート。両替所で3万円をラオスの通貨キップに替える。1円=68キップなので2040000キップの札束をポケットに入れる。でも今回、これでは不足することになった。カンブン氏とは約2年ぶり、彼も多少年取ったようだ。駐車場にパーキングしていた車はエスティマではなく、ヒュンダイのミニバン一回り大きい。これなら4人乗っても大丈夫。ガイド業が繁盛しているということらしい。この日は直ちに市内を出て、夕方までにカシホットスプリングの宿にチェックインすることカンブン氏に指示する。
     
 カシホットスプリングは今や立派なドライブイン きれいになったホットスプリング   でも今回は有料になっていた。5000キップ=70円  プークンへの道には中国ナンバーの大型トラックがあふれる  宿の前でのわたしのスナップ 
 
   
ドライブインのメニュー
フライドライス=300円 
 有料トイレは重要な収入30円/回   この日は点灯時間30分だけLymantria ganaraと  Lymantria oresteraが飛来しただけ
 
2016/12/30
プークン東
いつものように途中のビューポイントで休憩して、バンガロウ村のロッジにチェックイン。ここは2年前と特に変わりなしと思ったのは昼間のこと、電力事情が改善したためか、夜には蛍光灯の照明が多数。
 
ホットスプリングを出発    途中のビューポイントからの眺望  そのアップ、ホットスプリングが眼下中央に見える   いつものようにタイからの観光客で賑わう    バンガロウ村のロッジ 
少数民族のお祭り男の子と女の子がお手玉?を投げ合う プークン東部のいつもの採集場所  タープテントは骨組みだけ利用   Syntytpistis witoldi  Argonestis flammans
         
 Lymantria bivittata    Netria livoris  Alompra roepkei  宿に帰るとジャスミンにオオノコバヨトウTiracola plagiata
2016/12/31
キューカチャム
バンガロウの宿で朝食後、今回の目的地であるキューカチャムに移動。尤も、出発時は村の名前は知らなかった、カンブンさんがプークンとルアンパバーンの中間にもゲストハウスがあって、周辺の樹相が良いという話を信じただけ。確かにプークン周辺に比べると道路沿いの植生はまし。2時間程度でプークンから80kmのキューカチャム村に到着。雑貨屋と食堂の間にゲストハウスがあると言うことで奥に行くと、立派なテラスあり。眺望は素晴らしく、眼下に樹林が広がる。誘蛾灯を置き明かりにすることにして、屋外スポットを探しに移動。ゲートのあるゲストハウス建設予定地に建設業者の許可を得て入り、タープテントを設置、6時過ぎに点灯。だが、乾期のため蛾の飛来は期待したほどでない。9時半でゲートを閉じるということなので宿に戻る。誘蛾灯の置き明かりにActias meanasが2匹、大型のアケビコノハ属Eudocima auranticaが飛来している。水銀灯を追加で点灯。暫くして、小雨が降り始める。日が日替わって12:30頃藤平氏は部屋に戻り私一人になると、蛾が沸いたように飛来を始める。
キューカチャム村   送信所のある丘からの遠望 ゲストハウスと奥のテラス  テラスでカンブン氏と藤平氏  テラスからの展望 
         
 この村の少数民族はプークンと同じ  この夜の採集場所 眼下に自然林が広がる  Trabala pinratanai  Actias meanus 
         
Amplypterus panopus  Fentonia excurvata  Ischyja marapok   Kamala priapus Lygniodes endoleucus 
         
Lymantria_bivittata    Harpyia sp 未同定ヤガ   Ambulyx_moorei 宿のテラスに戻って夜間採集
2017/1/1
キューカチャム
朝明るくなると、昨晩の雨で宿の周辺は霧。車での遠くへの移動は危険だとのカンブンさんの意見で昨日と同じ場所でゲートの外でセットすることとした。
 宿の前、場違いなレクサスが駐車 工事現場のゲートの外に白布をセット   周囲は霧  水銀灯を点灯すると霧で真っ白 宿の食堂にはハイビジョンテレビ 
         
 Ariolica peresa 正月元旦撮影のアマミキシタバCatocala macula  Gastropacha pardale   Ginshachia baenzigeri Goniophila niphosticha 
         
 Ischyja inferna  Ischyja marapak Kunugia florimaculata   Lyssa sp Mahanta quadrilinea 
         
 Ophiusa tirhaca  Notodontida sp Zurobata vacillans  Syntypistis sp  Tribata vishnou 
2017/1/2
プークン
キューカチャムからバンガロウの宿に戻る。途中で中国企業が高速鉄道を建設している場所への入り口を見る。周辺の生活レベルからはかけ離れた作業。昼間は全くやることなし。プークン東部のいつもの採集場所に出かける元気なくなったので本日は宿のテラスに白布をセットすることにする。夜採集していると宿の女の子がバナナを差し入れしてくれた。
バンガロウの宿のテラスの白布   バンガロウの宿のテラス 宿の女の子が差し入れてくれたバナナ   中国企業鉄道建設事務所 Antheraea roylii 
 
 
Rhadhica flavovittata  Gastropacha sikkima  Ischyja marapok   Lyclene_sp  Odonestis bheroba  
 
   
Comostola chlorargyra   未同定シャチホコ  ミズメイガ? Tiruvaca subcostalis  Chadisra bipars   Eudocima aurantia
2017/1/3
バンビエン
バンビエンまで戻ることにした。観光地だがさらににぎやかになっている。日本人の姿は無いが、欧米人、中国、韓国などのアジア系観光客が多い。街中には貸しバギーがうるさく走り回る。あちこちに新しく宿屋・ホテルが建設中。毎回宿泊している町南部のバンビエンリゾートは入り口付近の森が切り開かれ、以前の面影ない。宿代も10000から15000キップに値上がり。部屋には新しく、エアコン、冷蔵庫が設置。夜はいつもの河原にライトトラップを設置。
 バンガロウの宿をチェックアウト 宿からのカシ方面の雲海  宿からのプークン方面の眺め    バンビエンリゾートの宿から対岸の鍾乳洞方面 同じ、バンビエン方向 
 
 
集まってきた子供たち   バンビエン西部の涸河原  河原でライトトラップ  Barcine auriflucta Daphnusa ocellaris 
 
 Elibia dolichus  Evonima aperta  Lobobasis niveimaculata Lyclene obsoleta  Plutodes flavescens 
 
 
Praustinae sp   Paracymoriza vagalis
カワゴケミズメイガ
 Parasa emeralda  Tinolius eburneigutta Clostera anastomosis 
2017/1/3
ビエンチャン
朝7時半頃ホテル出発。途中トラブル無いが、ビエンチャンに近づくと道路は渋滞、10時ごろビエンチャン空港到着。数年の内に他のアジア大都市と同じく、車で溢れかえる街になるのだろう。下は、ラオスで建設が始まっている高速鉄道の画像。ルアンパバーン、カシ、バンビエン、ビエンチャンを結ぶということ。現状とのギャップがありすぎるが、予定では2020年完成のこと、もしかしたら、次回は、高速鉄道でルアンパバーンまで採集にゆくなんてことになるのだろうか? 
 
   
 高速鉄道路線図 中国製車両  空港でカンブン氏と藤平氏  私とカンブン氏  ビエンチャン空港のLoyal Salute Lounge 
 2017/1/4  バンコック、スワンナプーム空港近くのホテルで1泊
 2017/1/5  行きと同じA380で15:30に無事成田着
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