| Geographical range |
ユーラシア種の一つ. 北海道の標本は, 前翅やや濃色で,後翅の縁毛が常にピンク色を帯び, 前翅開張もほぼ安定しており (約32mm),
ヨーロッパの標本と比較的似ている. これに対し, 本州中央部以西では, 前翅は黄色味が強く,
後翅縁毛はピンク色を帯びない個体も多く, 5月に出現する1化の標本 (開張32-38mm)と7月以降に出現する2化の標本 (開張21-30mm)の差異がはげしく,
北海道のものと別種とされたこともあった, しかし♂♀交尾器の差異は認めがたく,
北海道南部から東北地方に至る地域の標本を通覧しても, 明確に2群に分離することは困難である.
従って本図鑑では, これら一連の標本を1種として扱うことにする. なお日本を基産地とする種群名
japonibia
(Bryk)は横浜産の1化の標本に, 同じくyokohamae (Bryk) は2化の標本に対して与えられたものである(syn.n.). 翅表中央の斑紋の連接した型は本種にもしばしば現れ,
次種との識別に用いることはできない. 西日本では四国, 九州, 対馬に分布する.
日本の周辺にも沿海州, サハリン, 千島, カムチャツカにわたって分布し, 多くのtaxaが命名されている (Lempke,1966).
Hampson (1913) 以来, 日本産の本種に慣用された学名 festata
Graeserは誤同定である. 次種の項参照. |
| Biology |
幼生期はヨーロッパでよく知られ, 水辺のイネ科,単子葉植物につくことが報告されており, 日本ではイネ, ヒエ, アマ, ガマ, イグサ, カキツバタなどのほか, キャベツの加害例も知られる. 越冬態は幼虫であるという. |