65. SPHINGIDAE スズメガ科
井上寛
中型から大型.翅は細長く, 胴は太い. 単眼と毛隆を欠く. 触角は太く, 先端が梶棒状, カギ状のことがあり, 糸状, 鋸歯状あるいは雄で繊毛状, 稀には短い櫛歯をもつ. 口吻は多くの場合よく発達している. 小腮鬚は1節, 下唇鬚は太く, 上向する. 前脚脛節に葉状片があり, 脛節の距の数は0-2-2(または4). 前翅R2を欠くことがあり, M2は横脈の中央かやや下から出る, CuPを欠く. 後翅の翅刺はよく発達し, ScはR1によってRsと結ばれ, Sc+R1は中室の外までRsに接近して走る. 幼虫は円筒形または胸部が細く第1腹節が膨らみ, ほとんど無毛, 第8腹節に尾角をもつ. ほとんど全世界に分布するが熱帯に多く, 昼飛性の種も少なくない. 世界に1000種あまり知られているが, 日本産は偶産種を含め70種. この科の分類配列は, Rothschild&Jordan (1903)のモノグラフが, 現在でも基本的に変わらず世界で採用されている. 日本産の幼虫については中村(1976)が,蛹についてはNakamura(1977) が独自の系統論を展開している
北アメリカのこの科にはHodges (1971)の総説があり, インド(Bell&Scott, 1937), ジャワ(Dupont&Roepke, 1941),中国南部 (Mell, 1922)のモノグラフでは幼虫の彩色図が含められている. 台湾産についてはInoue(1973), また朱・王(1980) による中国産の図説も公表されている.
SPHINGINAEスズメガ亜科
下唇鬚第1節内面の鱗粉のない部分に感覚毛塊がない.
MACROGLOSSINAE ホウジャク亜科
下唇鬚第1節内面に感覚毛塊がある.