学名/和名
(MJ No.)

Biston betularia (Linnaeus, 1758) オオシモフリエダシャク,Cat.2837
betularia parvus Leech, 1897 オオシモフリエダシャク[日本亜種]

分布 旧北と新北区の広分布種で, ヨーロッパの原名亜種, 北アメリカの亜種cognataria (Guenee), コーカサス地方の亜種, ネパールの亜種, 中国の亜種, 北朝鮮の亜種, 日本の亜種parvus Leechなどに分けられている. 北海道, 本州(東北, 関東北部, 中部山地)に分布する
県内の記録
食樹・幼生期 日本でわかっている幼虫の食草はダケカンバ, カラマツ, ハルニレ
発生期 7-8月に多産する. .

♂の触角の先端の約10小節が櫛歯をもたない. 翅一面に黒点を散布し, 外横線はM2の部分で鋭くとがる. 後翅の外横線は後縁部にわずかに残っているものもある. 本種はイギリスを中心に急速に工業化, 都市化が進み, 成虫の昼間静止している樹皮の色が黒化するにつれて, 黒化型の出現頻度が高まり, いわゆる工業黒化現象 (industrial melanism) として, 遺伝や生態の研究が詳しく行われている (Kettlewell,1973). 北アメリカでも五大湖地方を中心に黒化型が多くなっている. 日本では, 本種の産する地域はあまり開発が進行していないためか, 黒化型はきわめてまれにしかとれていない.

標本画像
生態画像
幼虫画像