DMJ No. 33010909
学名/和名
(MJ No.)

Promalactis yaeyamaensis Fujisawa, 2002 ヤエヤマカバマルハキバガ

標本画像
生態画像
同定

開張11mm内外. 触角は基節は白色で各節は白色と黒褐色を交互にする. 頭部は茶褐色で前面は白色の粗い鱗毛で被われる. Labial palpus は基節と第2節が黄褐色で茶褐色の鱗片を撤き散らし, 末節は黒褐色になる. 前翅は茶色がかったオレンジ色で基部付近にアーチ状の白線と前縁1/4付近よりこの線と平行に走り内縁の1/3付近で終わる白線がある.白線と白線の間は濃い茶褐色となる, 外側の白線はぼやける. 前縁の2/3付近には, ほぼ丸い斑紋を持ち白色から茶色がかったオレンジ色になり, 斑紋の周りは茶褐色の不定形な斑紋となる. 縁毛は茶色がかったオレンジ色. 後翅は灰黒色.

♂交尾器(Fig.26). Valvaは左右対称でsacculusはよく発達し, 先端にコブ状の突起を持つ. Juxtaは上部が強くアーチ状に湾曲したハート型で, 筒状の短い柄を持つ. Saccusは細く長い. Aedeagusは骨化した長さの違う3本のcornutiを持っている. 一番長いcornutusAedeagusの約1/3の長さで,その先端に,一番長いcornutiの約1/3と約1/9の長さのcornutiが叉状に並んでいる.

♀交屋器(Fig.38), Lamellapost vaginalisを欠く. Antrumは長い漏斗状で強く骨化する. 2個のsignusは両端が山型になった長い帯状で大きく, 骨化した小さな薔薇のトゲ状の突起を数多く持っている.

Holotype. . Iriomote I., Okinawa pref., 21.III.1995, slide no. 868 (T. Mano). Paratypes 81 , Data as holotype except slide nos 855 , 866 , 867 , 873 ,

864; 2 , Ishigaki I., Okinawa pref., 28.III.1995 (T. Mano ).

所見-Sakaiellaautoclinaと酷似する. 前翅の翅表の色彩では,この両種と比べ茶褐色が濃い. またsakaiellaとは1/4付近から始まる白線がこの種では緕麗なアーチを描くのに対し, sakaiellaでは後縁近くでやや膨らみ, autoclinaではほぼ直線になる. また個体の大きさでぽsakaiellaとは同じくらいだがautoclina, 9mm内外と小さい. ♂交尾器ではautoclinaはまったく違った形状でありsakaiellaとはvalava, sacculus arm, adeaguscornutiの形状など,また♀交尾器でもlamellapost vaginaliSSignumの形状で差異は明らかである.

分布 日本(西表島,石垣島).
発生期
食樹・幼生期
幼虫画像
蛾類通信 No.218, pp 337-349 30 III 2002