【成虫同定の初歩】見つけた蛾が何であるかを調べる

・同定
屋外で見つけた蛾が何であるかを調べることを「同定」と言う。
日本国内に数千種存在する蛾の中のどれかであるはずだが、小さな蛾では今まで知られていなかった種である可能性もないではない。
ここでは主に、比較的大きな蛾について同定する方法を記録する。
大事になって来るのは、

 1. いつ
 2. どこで
 3. どのぐらいの大きさの

と言う3つの点である。
多くの蛾は出現する時期が限られている。年に1度、数週間だけ現れたり、年に2度、春と秋に現れたり、また種によっては厳寒の
冬のみ出現するものがある。似ている蛾でも出現する季節によってどちらか判明することがあるので、観察された時期を知ることは
重要である。
蛾の中には発生する場所によって「亜種」として分離されているものが多く存在する。亜種まで同定するためには、観察された場所
の情報が必須である。亜種がない、または国内に1種しか居ない種に関しても、出現場所の情報は大事だ。
写真だけで何の種であるかを同定する場合、写真の撮りかたによっては大きさがわからないことがある。屋外でふと見つけた派手な
蛾など、実際よりかなり大きく感じてしまうことが多々あるので注意されたい。撮影に関してはLevel1.【撮影方法】参照のこと。

・成虫各部名称
このサイトの種のページを見たり、掲示板で話が出たり、もちろん図鑑などを見ると成虫の翅の各部位にかなり細分化された固有の
名称が付けられている。専門用語のようで、一般的には縁がない言葉の集まりだが、同定作業をするにあたり、知っていると何かと
便利である。

 図2-1

カブラヤガを例に挙げた、図2-1を参照して欲しい。 クリックすると、拡大図画表示される。図の「剣状紋」のように、特定の蛾にはない部分があったりするが、これら名称は 一般的にどんな科の蛾でも共通である。

 

図2-2

メイガ科ハモグリガ科ホソガ科などの小さな蛾の場合
のみならず、 シャクガ科アオシャク亜科
ヤガ科クルマアツバ亜科など の中の同定が難しい仲間の中
には、「翅脈」を詳しく調べることによって同定できる場合
もある。
 

(以下準備中)

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